株式会社カンム

面接の通過率が下がる不安は、入社後のメリットを考えると悪くないと思えた

2020年09月04日導入事例・インタビュー

会社紹介

個人向けにシンプルでわかりやすい金融サービスを提供するというミッションを「心理的unbankedの解消」と定義し、キャッシュレス決済の分野で事業を展開。主力事業としてVisaプリペイドカードアプリ「バンドルカード」を運営。

業種

金融

社員数

〜50名

巣ごもり需要からくるオンライン決済ニーズの高まりを受け、決済金額は2020年3~6月にかけて月間最高記録を更新。2020年7月31日には11.3億円の資金調達を完了するなどますます勢いのある株式会社カンム。 今回はback checkを受け株式会社カンムに入社した人事の勝股さん(写真左)に採用についてのお考えやback checkの活用方法、back checkを受け株式会社カンムに入社した長永さん(写真右)にリファレンスチェックを受けた感想をお伺いしました。

補者が転職によって実現したいことを入社後も持続的に企業側が提供できるかどうか

まずは勝股さんにお伺いいたします。カンムの採用において重視していることを教えてください。

勝股:会社として特に意識しているのは、候補者が転職によって手に入れたいものを、入社後も持続的に当社が提供できるかどうかを採用活動の中ですり合わせることです。
候補者視点で考えると、転職とは今の会社で手に入らないものを次の会社で手に入れにいく行為だと思っています。今の会社で手に入らないものは何か、それは当社にご入社いただいたら解消されるのかを真摯に入社前にすり合わせておくことが、候補者および当社にとってもメリットがあると考えているからです。
仮にそのすり合わせにおいて当社側が虚偽、または背伸びした情報を提供してしまったら、結果的に入社された方が手に入れたかったものが手に入らず短期離職につながる可能性が出てしまい、当社としても採用ミスマッチとなり、さらに採用にご支援いただいた方がいた場合その方にも不利益が発生して、と三方悪しの状態になる可能性があります。それは避けたいので、上記のような姿勢は大切にしています。

長永:候補者視点からしても、そのスタンスは嬉しいですし、助かりますね。転職活動は必ずしも前向きの姿勢で始まるばかりではないですし、自分の中で整理できていない状態から転職をスタートするケースもあると思います。ただ現状を変えたい、という状況で転職活動を開始した際に、整理を促してくれる人事の方に出会えるのは非常に心強いと思います。人事の方と話すことで候補者としても現状整理ができ、その上でこの会社で自分の叶えたいことが実現できそう、と思ってもらえたら、それは理想的な採用手法ではないかと思います。

転職活動というと、エージェントなどで候補者に現状整理を促すイメージですが、貴社でも候補者に寄り添った形で進めるんですね。

勝股:候補者の現状整理に寄り添うのは、個人として誠実に、真摯に候補者の方に向き合う姿勢を大切にしたいという側面もありますが、シンプルにマッチングの観点で長期的に活躍する方の採用に至る可能性が高くなるから、という面のほうが強いです。

長永:狭い業界なので、誠実な対応をしておくことは効果的だと思います。私自身も採用担当者の対応や面接の印象が良くなかった企業の噂をエンジニア同士のコミュニティ内で聞いたことがありますので、噂や口コミは企業が思っている以上に広がると感じています。誠実に真摯に対応することで弊社の採用の姿勢が良かったと思ってもらえれば、結果的にその場の採用につながらなくても効果はついてくるものだと思います。

1_kanmu.jpg

なる側面からの質問とディスカッションを繰り返すことで情報を引き出し、立体的に候補者を理解する

候補者の実現したいことを引き出すために、面接で行っている工夫はありますか?

勝股:大前提、短い時間の面接による見極めは非常に難しいと思っています。人の特徴は多面的であるため、一方向からのアプローチではその方の特徴を立体的に把握することができないと考えているからです。
例えば面接時に、課題をお渡しして、その回答をもとにディスカッションすることで候補者の方の考えをなるべく多く聞かせていただくなどの工夫をすることもあります。これは積極的にその方に関わる情報を取得して、多角的な情報をもってマッチ度を判断したいという理由から行っています。

このように、面接中でもなるべく多くの側面から候補者の方を知れたら良いと思っているので、リファレンスチェックで多面的な情報を取得できることはとても助かっています。

社前に短所を含めて理解してもらえることで入社後の自分自身にとってもメリットがあると思えた

勝股さんは貴社にリファレンスチェックを受けてご入社されたのですよね。リファレンスを依頼された際の正直なご所感を教えてください。

勝股:強みだけでなく弱みも伝わるでしょうから、最初は選考の通過率が下がるのではないか、と一瞬だけ思いました。様々な側面を知りたいのだろうな、とは理解できたのですが、ポジティブな側面と同時にネガティブな側面も企業側に知られてしまうことが直感的に不安に感じました。
ただ少し考えると、入社前に短所も含め、自分のことを理解してもらっていることは全く悪い事ではないと整理しました。長所と短所をあらかじめ理解してもらった状態で採用される方が、後のミスマッチがないと思ったためです。
意識するしない問わず、面接ではどうしても企業によく見られたいという力学が働き、企業に寄せた発言をしてしまいがちですが、リファレンスチェックによって自助努力ではなく自分の弱みを伝えられ、かつ期待値調整ができるのであれば良い手法であると思いました。特に自分は強みと弱みがハッキリしているタイプなので…。
また、入社後に楽しく働くことこそが転職活動のゴールなので、その観点で考えると自分にとってもメリットが大きいと思えました。

2_kanmu.jpg

ファレンス実施によってカンムの採用ポリシーに信頼感が増した

同じく、長永さんがリファレンスチェックを受けた際のご所感を教えてください。

長永:私は前職の本社が海外ということもあり、リファレンスチェックという仕組み自体を知っていました。前職の上司が、リファレンスチェックという、「一緒に働いたことがある人から候補者の働きぶりについてコメントをもらう」仕組み自体について合理的かつ好きな仕組みだと話していたこともあり、依頼も困らずにスムーズにできました。上司も同僚も、喜んで協力するよ、という感じで、ネガティブな反応は全くと言っていいほどありませんでした。

ですが、リファレンスチェックが日本に存在していること、さらに弊社が実施していることには正直驚きました。弊社について、面白い制度を導入した変わった企業だな、という印象を持ったことを覚えています。
勝股さんと同様に、自分の長所短所を採用先企業に事前に把握してもらえることは、入社後の働き方を考えるとポジティブに働く部分が多いと思っています。結果、リファレンスチェックを実施しているカンムの採用ポリシーに対して、他社と異なるアプローチで精度を高める工夫をしていると、信頼感が増すことになりました。

ファレンスチェックはフラットに回答してくれる人にこそ依頼すべき

長永さんが依頼時に悩んだことなどあれば聞かせてください。

長永:一点だけありました。心情として、応援してくれて自分の強みを書いてくれそうな人を回答者として選びたくなる部分はあるのですが、リファレンスチェックの主旨を考慮すると、肩入れせずにフラットに書いてくれるような人を選んだ方が良いのではないか、と悩みました。仮に同僚3名であった場合は仲が良い人、普通、仲が悪い人と散らして依頼しようかと思いましたが、結果的に依頼された関係性が上司・同僚各1名だったため、元々想定していた方に依頼することにしました。

お忙しい転職活動の中で、そこまで真剣にリファレンスチェックに向き合ってくださった理由は何かございますか?

長永:純粋に面白い仕組みであること、リファレンスチェックを受ける機会も多くはないので、やるのであれば真剣に向き合おうと思ったことが理由です。また、前職で採用活動に関わることがあったため、採用する側としてどのような情報がほしいかと考えた際に、ベタ褒めされている内容よりは、懸念される内容もフラットに書かれているレポートの方が良いと考えました。
弊社がリファレンスチェックを実施している理由を推察し、候補者のネガティブ・ポジティブ両方の側面を正しく知るために実施しているのであれば、自分もそのプロセスに誠実に向き合って参加すべきであるという思考回路です。

3_kanmu.jpg

ファレンスチェックの社会的認知醸成を強化してよりフェアな転職市場になることを期待

では最後に、リファレンスチェックに対しての全体像や今後の期待についてお聞かせいただけますか?

長永:リファレンスチェックは候補者にとって緊張感はあるものの、良い仕組みだと思っています。例えばエンジニアのコミュニティというものが存在するのですが、そのコミュニティの中ではある程度、仕事や会社についての情報が行き渡る特徴があります。
そのようないわゆる「口コミ情報」は特定のコミュニティに所属して人脈を構築しないと入手できません。採用企業の人事、転職希望者どちらにとっても、コミュニティに属して情報を取得することは一定ハードルが高いように感じますし、誰でも望めば情報を得られる入手経路とは言えず、少なからずアンフェアな状態になっていると思います。
一方でback checkは、もちろん有料のサービスではありますが、「口コミ情報」に近しい情報の入手経路を確保できる方法だと思います。企業は情報を入手でき、転職者は自分のフラットな評価を企業に提供できるようになります。この制度を実施する企業が増えて、情報という観点でフェアな転職市場が広がることを期待しています。
また、自社内で働くスタンスやモチベーションに対しても良い刺激になると感じています。仮に一生のキャリアで継続的に転職においてリファレンスチェックが実施されるとすると、仕事に対して誠実に取り組み、無責任な辞め方をしない、などの抑止力にもなると考えています。個人的にはそういったことも踏まえて常に誠実に周囲に貢献しようと自然と思えています。

勝股:人事側としての意見は3つありますが、1つは長永さんと全く同意見なので割愛します。
残る2つは、back checkに対する期待や要望の部分になります。利用している企業、人事、候補者といずれの立場から考えてもback checkをはじめリファレンスチェックは良い仕組みなのではないかと感じています。その上で、back checkには、企業、人事、候補者、推薦者それぞれに対してリファレンスチェックの有用性の拡大および古典的なネガティブイメージをなくすこと、社会的な認知醸成を強化して取り組んでもらえたら嬉しいと思っています。
最後に、認知醸成を進めていき、back check実施企業が増加すれば、これまで以上に1人の候補者が複数の企業からback checkを同時に依頼される、ということが発生しうると思います。そういった際に、候補者や回答いただく推薦者への負担が少なく、かつ企業が取得したい内容を取得できるように、back check側での仕組みの構築や進化に期待しています。

勝股さん、長永さん、本日はありがとうございました!

スタートアップから大手企業まで、多くの企業がback checkでリファレンスチェックを行っています。